「フフフっ。冒険者ギルドの重鎮であり、堅物のルルモアが許可したのであればもはや障害は何もないな」
さっきルルモアさんが、反対した自分よりギルドマスターのお爺さんが言ってる事の方があってるんじゃないかな? って言ったでしょ?
それを聞いたギルドマスターのお爺さんは、バリアンさんに向かって叫ぶみたいにこう言ったんだ。
「新緑の風が関わっているという事は、フランセン老の依頼で動いているのであろう? 今すぐ戻って、事の次第を知らせて来い。その時に、ルディーン君が若い冒険者たちを助けようと奮闘している事も忘れるなよ」
「ギルマスがそう言うって事は、今回の件はフランセン様のお力を必要としてるという事か。おい、エルシモ。錬金術ギルドまで走って知らせてこい」
そしたらそれを聞いたバリアンさんがボルティモさんに、ロルフさんを呼んで来てって。
「っ!? 解りました。でも、本当にいいんですかね?」
「何を言ってるんだ? いいも何も、もしこの話を伝えねばお前たちの立場が心配になるほどの事態だぞ。解ったらすぐに、フランセン老を連れてこい!」
ギルドマスターのお爺さんはね、冒険者ギルドだけで全部決めちゃったら後でバリアンさんたちが怒られちゃうから、早くロルフさんたちを連れて来てっていうんだ。
でも僕、それが何でか解んないんだよね。
だって今お話ししてるのは、お姉さんたちの事でしょ?
だったらロルフさん、関係ないんじゃないかなぁって思うんだ。
「ねぇ、ルルモアさん。何でロルフさんを呼んで来ないとボルティモさんたちが怒られちゃうの?」
「それはね、さっき話した資格と条件が結構大変な事だからよ」
だから僕、ルルモアさんに聞いてみたんだよね。
そしたらロルフさんに相談しないで冒険者ギルドで全部決めちゃうと、ロルフさんが怒るからなんだって。
「まぁこの続きは、フランセン様が到着してからにしましょう。勝手に進めると、私たちまで怒られそうだしね」
ロルフさんが着たら全部教えてあげるからちょっと待ってようねって言われたもんだから、よく解んないけどそうする事にしたんだ。
「何やら大変な事になっておるようじゃのう」
それからちょっとの間みんなして待ってると、僕たちがいるお部屋にロルフさんが入ってきたんだ。
でもね、ボルティモさんが呼びに行ったのはロルフさんだけだったはずなのに、バーリマンさんとお爺さん司祭様まで一緒に来ちゃったもんだから、みんなびっくりしちゃったんだよね。
「話の流れから錬金術ギルドのギルドマスターは来るであろうと思っておったが……そこにおられるのは、ハンバー大司教か? どうしてあなたがこのような場所へ?」
「いや何、わしは今司教の座を退いてグランリルの村の司祭をやっておってな、ともにこの街を訪れたルディーン君が何やら面倒ごとに巻き込まれたと聞いてやってきたと言う訳だ」
「なるほど。そう言う訳でしたか。ならばルディーン君の親御さんの代わりに、話を聞いてもらった方が良さそうですな」
ギルドマスターのお爺さんはそう言うと、ルルモアさんに向かって説明してあげてって。
そしたらルルモアさんはロルフさんたちに、僕が森の中でお姉さんたちを助けた事と、その後取れちゃってた足首を魔法でくっつけてあげた事を教えてあげたんだ。
「触媒魔法か……そう言えばかなりの数のクラウンコッコが森の入口付近に現れて、それらの多くをルディーン君が狩ったと言っておったのぉ」
「ヴァルトよ。おぬし、ルディーン君がそのような魔法を使えると知っておったのであれば、きちんと説明しておくべきであろう」
「いや、わしも流石にルディーン君がすでにそこまでの魔法を収めておるとは知らなんだ。だが今考えると、あれくらいの魔物を数多く倒せば、それくらいのレベルに達しておったとしてもおかしくはないと考えるべきだったな」
そしたらね、ロルフさんがお爺さん司祭様にちゃんと教えなきゃダメじゃないか! って怒ったんだよね。
でもさ、僕がキュア・コネクトを覚えたのって幻獣をやっつけた時なんだ。
だから僕、それを教えてあげる事にしたんだよ。
「ロルフさん。お爺さん司祭様は悪くないよ! だって僕がこの魔法を使えるようになったの、幻獣をやっつけた時だもん」
「幻獣? と言うと、ポイズンフロッグ騒ぎの頃に使えるようになったと言うのか?」
「うん! あのね、幻獣を魔法でやっつけた後に見たら使えるようになってたんだ」
「そうじゃったか。ヴァルトよ、どうやらわしの早合点のようじゃ。すまなかったの」
「いやいや、村で狩りを続けている以上は、遅かれ早かれ使えるようになっておったはず。教えておらなんだわしにも、落ち度はある」
そしたらね、ロルフさんとお爺さん司祭様は二人ともごめんなさいして、そのまんま仲直り。
その後僕にも、心配させてごめんなさいだって。
「うん、いいよ! でも、もうケンカしちゃダメだよ?」
「うむ。解っておる」
お爺さん司祭様がそう言って頷くと、バーリマンさんがロルフさんにこう言ったんだ。
「伯爵。お気持ちは解りますが、人を非難するのであれば予めよく確かめてからでなければいけませんよ」
「面目ない」
叱られてしょぼんとするロルフさん。
そんなロルフさんにバーリマンさんが、
「解ればよろしい」
なんて言ったもんだから、そこにいるみんな、それを見て大笑いしたんだ。
出張疲れか、数日前からくしゃみと鼻水が止まらずちょとぼぉっとしています。(因みに、熱はまるでないのでちょっと安心)
なのですみませんが、今回はちょっと短めです。
それと先日感想欄に気になる投稿があったので、それについて今回後書きに買おうと思っていたのですが、今だときちんと説明できるかどうか解らないので、それもまた次回更新時の後書きに書こうと思います。